仙骨付近(お尻の後ろ)全体が痛い方
1: 仙骨付近
仙骨付近が痛い方、固まっている方が
当院にも来院されますが、
仰向けで仙骨の下に手を入れると
とても重く感じ、固まっていることが、
よく分かります。
仰向けで長い時間いると
辛くなるか、更に固まり、
起き上がる時が辛くなる傾向があります。
仙骨付近を固めている原因は
大きく分けて2つあります。
1つ目は、仙骨の圧迫。
2つ目は、腰の反らし過ぎ。
この2つについて説明していきます。
2: 仙骨の圧迫
圧迫と聞くと、
背骨と背骨のクッション(椎間板)の圧迫を
想像する方もいるかもしれませんが、
こちらは上下方向(立った姿勢で頭と足を結んだ方向)です。
仙骨の場合の圧迫は、
前後方向(背中とお腹を結んだ方向)です。
仙骨を圧迫している姿勢は、
・仰向け姿勢
・ソファーで猫背で寄りかかる姿勢
・イスに浅く腰を掛けお尻が滑っていった姿勢
・座イスでお尻が滑っていった姿勢
仰向け姿勢が一番、負担が少ないですが、
ソファーの上で仰向け姿勢になると、
ソファーが柔らかい為、お尻が沈み込みます。
さらに、ソファーの横幅が短い為、
肘掛けに頭を上げたり、足を上げたり、膝を曲げたりします。
どれも更にお尻を沈み込ませる為、
仙骨への負担は大きくなります。
その状態でひと眠りとなると、
確実に固まります。
3: 腰の反らし過ぎ
腰を反らしている方は、
基本2つのパターンに分かれます。
<猫背になりたくない>
・座っている時に猫背なので、
立っている時だけでもとい思い、
立っている時に腰を反らしている方
・どんな時でも猫背になりたくないので、
座っているときも立っている時も
腰をそらしている方
<習い事の姿勢による影響>
・社交ダンスなどダンスをしている方
・コーラスをしている方
など
姿勢をしっかりしないと動けない習い事
姿勢をしっかりしないと声が出ない習い事
綺麗な姿勢が求められる習い事
を習っている方は、
普段から腰を反らして
日常生活を送っている方が多いです。
4: 体操
仙骨の動きを良くする為には
まずは固まている原因を減らすことが
とても大切となります。
仙骨の圧迫している姿勢、
腰を反らし続けている姿勢に
気づいて、避けて下さい。
次に仙骨の動きを良くする体操です。
①まずは仙骨の位置の確認します。
お尻とお尻の間にある固い骨の部分が仙骨です。
②手をグーにして、グーの側面(親指と人差し指で輪になっている面)を
仙骨に当てます。
③グーで仙骨を前&上方向に押しながら、
イスに座った状態で後ろに猫背になる姿勢と
まっすぐになる姿勢を繰り返します。
(5~10回)(痛くない範囲で大きく)
④仙骨を押さえる位置を変え、
③を繰り返します。
⑤次に立った状態で
グーで仙骨を前&上方向に押しながら、
前屈します。
前屈がしやすくなれば、3~5回繰り返します。
人によっては、仙骨を前&右、前&左の方が
前屈しやすい方もいますので、
前屈しやすい方向に仙骨を誘導して、
前屈を繰り返します。
⑥仙骨を押さえる位置を変え、
⑤を繰り返します。
続けていくうちに、仙骨が動きやすくなり、
固さが変わっていきます。
是非、試してみて下さいね。
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