第125回:ぎこちなくしか歩けない
1: 歩き方
腰や膝、股関節が痛くても、
歩き方はさまざまです。
・さっさっと歩ける方
・痛い側に体重を乗せないように歩く方
・大股で歩けない方
・前屈みで歩く方
そのような中、
痛みの強さに関係なく、
足全体を前に出しながら
足を棒の用にして歩く方がいます。
上半身は左右にゆれ、
からだ全体が固まっているように見えますので、
ロボットのようにぎこちなく歩く感じになります。
なぜ、このような歩き方に
なるのでしょうか?
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2: 歩くときに使われる筋肉
歩く時に足を前に出す筋肉は
主に3つです。
・太ももの筋肉(大腿四頭筋)
・大腰筋
・腸骨筋
この3つの筋肉により
鼠径部が縮まり、
腿が上がり、足が前に出ます。
この中で大腰筋と腸骨筋は
座り姿勢や中腰、しゃがみ姿勢によって、
とても固まりやすい筋肉です。
大腰筋と腸骨筋によって、
腰痛や股関節痛が出ている方が
ほとんどですが、
この2つの筋肉が固まると
太ももの筋肉でしか足を動かしていない為、
スムーズに足が出ず、
ぎこちない歩き方になりやすいです。
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3: ぎこちない歩き方をする方の傾向
腿上げをしようとしても
足が持ち上がりづらい。
歩くと腿が重い。
立ち姿勢、歩き姿勢で上半身が少し前景気味になっている。
歩くときに上半身が左右に揺れる。
股関節が固く、あぐらを掛けにくい。
基本は大腰筋、腸骨筋が伸び縮みし辛くなり、
ぎこちない歩き方になりますが、
それ以外に腰にピキッと痛みが走る為、
それが怖くて、腰を固めて、歩く方がいます。
腰を固めて歩いている為、足の動きも
ぎこちなくなる傾向になります。
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4: 歩き方の修正
歩いた時に腿が重いと、
余計に足を上げて歩こうと思い、
腿上げする感じで歩く方もいますが、
更に腿は重くなります。
結果、ぎこちない歩き方になります。
一度、ぎこちない歩き方になると
脳がその体の使い方を覚える為、
以前の歩き方を忘れた状態になります。
ですから再学習が必要になります。
当院では、歩き方の指導として、
下記のように伝えています。
・腿を上げるのではなく、膝を前に出そうとして下さい。
・足からではなく、腰を押されるように歩いて下さい。
(実際に腰を押しながら歩きます。)
すると、以前の歩き方に戻っていきます。
勿論、固まった筋肉を変えていく必要はありますが、
歩き方を変えるだけでも、疲れ具合は変わります。
是非、試してみて下さい。
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