第124回:腰にピキッと痛みが走り、前屈が全然できない
1: 後ろに反れるけど、前屈が全然できない
ぎっくり腰をしてから2年以上、
前屈をしようとすると、
腰にピキッと痛みが走る為、
ほとんど前屈しない状態で
過ごした来院者さんがいました。
床のものを拾う時は勿論、顔を洗う時の中腰も
怖くて出来ません。
ですから、上半身を立てたまま、
膝を曲げてものを取る、顔を洗うという
日々です。
接骨院や整体に通うが改善されず、
将来が不安で不安でたまらないそうです。
前屈以外の動作はほとんど普通にできる為、
怖がりすぎだと言われ、辛さが他の人には
分かってもらえず、当院に来院されました。
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2: 腰回りの負担
前屈系で腰が辛い人は、
腰を反らして座っている方が多いです。
猫背やおじぎをする動きだと
腰にピキッと走る為、
腰を反らして、ピキッとくる姿勢を
避けています。
この姿勢がとても曲者で
悪循環に陥ります。
腰を反らせている為、
仙骨、お尻、腰周りが固まるのは
なんとなく分かると思いますが、
更にそけい部、骨盤の内側に付着している筋肉、
お腹の奥を通っている筋肉も固くなります。
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3: 足へのに負担
前屈系で腰が辛い人は、
上半身を立てた状態でしゃがんだり、
立ったりすることが多いです。
腰を前後に一切動かさないように
ふくらはぎ、もも、もも裏の筋肉は
パンパンになります。
更に歩く時も腰を動かさないようにそっと動く為、
太もものみを使うようになります。
普通であれば、体全体が動きながら、
骨盤の内側の筋肉、お腹の奥の筋肉が
太ももを上げるのですが、それが出来ません。
すると、太ももがどんどん重くなります。
痛みをかばうことで、色々な所に
負担をかけてしまいます。
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4: 改善方法
自分の力だけで全部改善するのは難しいですが、
少しでも自分の力で改善する手段を説明します。
①イスの座り方を変える
・足をあぐらっぽく(足首よりも膝を外)して座ります。
⇒そけい部の力が抜けます。
・腰の力を抜いた状態から、息を吸ってろっ骨を少し上げます。
⇒腰回りの力が抜けます。
②そけい部の緊張を改善する体操
・段差が30cm位になるようにイスの下に
ジョイントマットを重ねた状態でイスに座り、
そけい部に指先を当て、膝を外に外に揺らします。
(指の当てる位置は、3ヵ所程)(1ヵ所、20回)
(片足づつ、行って下さい。)
③仙骨回りを改善する体操
・イスに座った状態で
グーにした両手で仙骨(お尻の上の部分の真ん中)を
前&上に誘導しながら、痛みの無い範囲で、
前屈、まっすぐを繰り返します。
④もも裏を改善する体操
・イスに座った状態で
丸めたバスタオルをもも裏の下に垂直なるように入れ、
足を伸ばし、少し上半身を前傾させ、
足を外に外に揺らします。
(3ヵ所)(1ヵ所20~30回)
(片足づつ行う)
少しでも前屈がしやすくなると思いますので、
是非、試してみて下さいね。
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