第104回:腰を傷めるストレッチ
1: ストレッチ
運動をする前にストレッチをしますよね。
手首や足首を回したり、首を回したり、
アキレス腱を伸ばしたり。
ただ、ストレッチの全てが良いとは限られません。
ストレッチは筋肉を伸ばしますが、
普段の姿勢で伸ばされている筋肉を
更に伸ばすと、筋肉を傷めます。
また、ストレッチの姿勢により
縮む筋肉もあります。
筋肉を縮めることで筋肉を固めて、
痛みを出す場合もあります。
今回は、腰痛の方が避けた方が良い
ストレッチをご紹介します。
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2: ストレッチをすると腰が痛い
当院の整体院に通われている方ですが、
腰が痛くなくなった為、週一回、
ジムに行き始めました。
ジムに行って1、2ヵ月は、
ジムに行くと体の調子が更に良くなると
喜んでいたのですが、
ジムで運動する前のストレッチを
念入りにするようになってから
「ジムに行くと3日位、腰が痛いんだよね。
どうもストレッチをやるようにしてからなので、
ストレッチが影響しているみたいなんだけど・・・。」
ということで、ジムでやっている
ストレッチを全部、見せてもらいました。
そうすると、予想通り、
腸腰筋を緊張させる形のストレッチが
ありました。
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3: 腰を痛めるストレッチ
腸腰筋を緊張させる動きは、
・鼠径部を縮める
・体を捻じる
・足を内に捻じる
・片足、片お尻体重
・猫背
・反り過ぎ
の6つです。
来院者さんのストレッチを確認すると、
長座の姿勢で、右膝を左足の外に立て、
左の肘で右膝の外側を押しながら、
体を捻じるストレッチがありました。
体は捻じるけど、そこまで影響しないように思いました。
いくつかやっていく中で原因となる
ストレッチを見つけました。
それは、
床に座った状態で両足の足裏を合わせて、
前屈するストレッチです。
普通だと、原因にならないのですが
来院者さんは股関節が固く、
両膝が床から大分上がっていました。
その状態で上半身を前傾しようとしても
骨盤が前に行かない為、単純に
腸腰筋に力を入れているだけの運動?
になっていました。
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4: 上半身を前傾にするストレッチは要注意
股関節の固い人は、下記のストレッチは
やめた方が良いです。
・立っての前屈で、指を床に付ける
・床に座って、長座で前屈
・床に座って、足を開いて前屈
・床に座って、足の裏を合わせて前屈
これらのストレッチは、鼠径部から
折り曲げるからこそ効果があるのですが、
股関節が硬いとどうしてもお腹、又は腰から曲げてしまい、
ストレッチの効果がありません。
それどころか、腸腰筋を固めてしまい、
腰痛、股関節痛の原因となってしまいます。
どうしても上記のストレッチを行いたい場合は、
上半身を前傾させる意識ではなく、
背筋を伸ばして、骨盤を倒したり戻したりを
繰り返した方が良いです。
あくまでも鼠径部から折り曲げるストレッチだと
いうことを頭に入れて頂けると、
ストレッチの効果が出ます。
是非、ストレッチの意味とやり方を知ってから、
行って下さいね。
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