第56回:歩く目的?
1: 運動
車社会で生活していると
運動不足を感じますよね。
以前、東京から群馬に引っ越してきた方が、
「東京では一日1万歩、歩いていましたが、
群馬に来てからはどんなにがんばっても
5千歩も歩けないです。」
と嘆いていました。
ですから、ジムに行ったり、
近所や公園やショッピングモールを
歩かれる方も多いです。
そこで、来院される方に
よく質問されるのは、
「歩いても良いですか?」
です。
この質問に対して、私は単純に
「痛みがなければ
歩いて良いですよ。」
とは言いません。
それはなぜかと言うと・・・
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2: 目的
皆さん、「歩く」というと
早歩きの方が良いと思っている方が多いからです。
ここに落とし穴があります。
早歩きをしたことによって、
腰を痛める方も少なくありません。
早歩きは、ふくらはぎ、太もも、
お尻、腰に力が入ります。
ですから、早歩き、ゆっくり歩きの
メリット、デメリットを知ったうえで
自分の目的にあわせて歩くことを
お勧めします。
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3: 早歩き
●メリット
・足腰が鍛えられます。
・心拍数を上げられます。
⇒ 有酸素運動の範囲で心拍数を上げていくと
脂肪が燃焼する為、ダイエットの効果があります。
●デメリット
・ふくらはぎ、太もも、
お尻、腰に力が入ります。
⇒ 膝痛、腰痛の原因になります。
当院では、早歩きは腰痛、膝痛の原因になる
可能性がある為、実際にはお勧めしていません。
ダイエットをしたい方には、
軽いジョギングをお勧めしています。
その方が、体に力を入れずに
心拍数を上げることができます。
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4: ゆっくり歩く
●メリット
・力を入れずにあらゆる関節を
動かせます。
⇒動的ストレッチになり、
筋肉の緊張を解くことができます。
(但し猫背の姿勢では、効果はありません。)
●デメリット
・心拍数があまり上がりません。
⇒ ダイエット目的の方にはあいません。
ですから、
・腰痛を再発させてくない方
・ずっと歩ける体でいたい方
・外に出て気分を変えたい方
にはゆっくり歩くことをお勧めしています。
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5: さいごに
「年をとって、歩けなくなったらどうしよう・・・」
痛みがある方の大きな悩みの一つです。
ですから、痛みを我慢しながら、
早歩きをしようとします。
これが悪循環になっていることも
多々あります。
歩き方ひとつで、健康にもなれば
体を痛めることもあります。
歩いている時に、
足、お尻、腰に力が入っていないか、
猫背になっていないか、反りすぎていないか
今一度、自分の歩き方を見直してみては如何でしょうか?
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