第33回:変形性股関節症
1: 変形性股関節症とは
なんとなく、
骨が変形しているのかな?
と思ったりしますが、
そうではありません。
変形性股関節症とは、
股関節に過度な負担が掛かり、
それによって、軟骨がすり減り
炎症が起きる病気です。
典型的な症状は、
・ 歩き始めや立ち上がる時に
股関節に痛みを感じる
・ 少し長く歩くと足がだるくなる
症状が進行すると、
・ じっとしていても股関節に痛みを感じる
・ 足の長さが左右で異なる
日本人は女性に多く、
男性の5倍というデータも
あります。
40~50才で発症する
ことが多いです。
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2: 変形性股関節症の原因
医療の世界では、
「足の骨に覆いかぶさる
骨盤側の面積が狭いことで、
股関節に過度の負担が掛かる
のが大元の原因」
と言われています。
(日本人の変形性股関節症の
9割がこの原因と言われています。)
しかし、当院では、
「体のバランスの崩れによる
股関節周辺の筋肉や靭帯への負担」が
大元の原因と考えています。
股関節の負担と言っても、
いきなり関節部に負担が
掛かる訳ではありません。
まず、
股関節周りの筋肉や靭帯に
負担が掛かり、
その負担に耐え切れなくなると
関節が近づき、
関節軟骨が
削られていきます。
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3: 改善する為には
改善のポイントは2つです。
① 日常生活における股関節の
負担を極力減らす。
・ 横座り、ぺたんこ座りを避ける
・ 片おしり体重、片足体重を避ける
・ 内股を避ける
・ しゃがむ姿勢を極力避ける
② 体のバランスを整えることで、
股関節の負担を減らす。
・ 背骨、骨盤のバランスを整える
・ お尻、太もも、
お腹の奥の筋肉
(腸腰筋)の偏った緊張を解く
・ 足首、膝の捻れを解消する
軟骨が削れていても、痛みが出ない
状態までは改善できます。
骨どうしがぶつかりあった
状態まで
症状が進行した場合は、
元の状態に戻すことは出来ませんが、
関節の可動を今より
良くすることは可能です。
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4: 自分で出来ること
① 片側体重から両側体重にする
・ 立った状態で骨盤を上から
下に押さえて足踏みをする。
(10回)
・ 座った状態で骨盤を上から
下に押さえて、お尻を左右
交互に
上げ下げする。
(10回)
② 股関節周りの緊張を緩める
・ 仰向けで足を伸ばし、
踵を支点に
つま先を左右に揺らす。
(20回)
・ 座った状態で骨盤を
前傾後傾させる。
(10~20回)
可動が狭まってしまうと、
改善するのに時間が掛かりますので、
痛みに気づいた段階で
早めに対応するように
しましょう。
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