腰痛の原因と関係する筋肉
1:腰痛とは
腰痛と言っても、痛い部位や痛みの範囲、痛みの強さは様々です。
動きによって痛みの部位や範囲が変わる場合も多いです。
ですから、腰痛と言っても、原因は一つではありません。
よく病院では、レントゲンを撮って、
「ヘルニアっぽいですね。」「軽いヘルニアですね。」
と言われることが多いですが、そんなに簡単な話ではありません。
痛みのほとんどは筋肉が影響していますが、腰痛に関わる筋肉はいくつもありますので、腰痛の原因も個人個人によって変わります。
腰周りやお尻付近までのどこかで痛い場合を腰痛と呼んでいます。
因みにぎっくり腰は、急性腰痛が正式名です。
突然、激痛で動けなくなった時、ぎっくり腰と言われています。
(人によって強さは変わります。)
こちらも筋肉の弾力性が失われ、ちょっとしたきっかけで限界を超えた場合に激痛に襲われます。
2:腰痛の原因① 脊柱起立筋
<脊柱起立筋が原因の腰痛の症状>
・前屈をすると腰の真ん中が痛い
・後屈をすると腰の真ん中が痛い
・座って腰を反らせると腰の真ん中が痛い
基本的に腰の真ん中(背骨付近)が痛い時は、脊柱起立筋(せきちゅうきりつきん)が影響していることが多いです。
腰を反らせて立つ、座る、うつ伏せで上半身を起こす(読書、スマホ)などにより、腰部分の起立筋が緊張し、痛みとなります。
腰を反らし続ける姿勢を避けることがとても大事です。
3:腰痛の原因② 腰方形筋
<腰方形筋が原因の腰痛の症状>
・左右に側屈すると腰の左右が痛い
・左右に捻じると腰の左右が痛い
他の筋肉が影響している場合もありますが、腰の右側や左側が痛い場合は、腰方形筋(ようほうけいきん)が影響している場合があります。
横座りや足を組む姿勢など片側に寄った座り方をしていると緊張し、痛みとなります。
片側に寄った座り方を避けましょう。
4:腰痛の原因③ 広背筋
<広背筋が原因の腰痛の症状>
・前屈、後屈、側屈、回旋などで腰の左右が痛い
他の筋肉が影響している場合もありますが、広背筋(こうはいきん)が影響している場合があります。
猫背の姿勢、しゃがむ姿勢、物を持ち上げる時など腰を丸くしている時に負担が掛かり、痛みとなります。
極度の猫背や猫背姿勢で物を持ち上げるなどは避けましょう。
5:腰痛の原因④ 腸腰筋
<腸腰筋が原因の腰痛の症状>
・椅子から立ち上がる時に痛い
・椅子に座る時に痛い
・背筋を伸ばすと痛い
・仰向けで足を伸ばすと痛い
・寝て起き上がる時に痛い
・寝返りが痛い
この腰痛の一番の原因は、「腸腰筋(ちょうようきん)」です。
聞いた事がある人もいますが、この筋肉が原因で腰痛になっている方、ぎっくり腰で辛い思いをした方は多いです。
足を内に入れる姿勢、
体を左右に捻じる姿勢、
片側体重で座る姿勢、
そけい部を縮める姿勢によって、
腸腰筋が固まり、痛みが出ることが多いです。
上記の姿勢を10分以上を続けないようにして下さい。
5:腰痛の原因⑤ 内転筋
<内転筋が原因の腰痛の症状>
・歩くとももの外側やお尻が痛い
・前屈する時に腰が痛い
他の筋肉が影響している場合もありますが、内転筋(ないてんきん)が影響している場合があります。
例えば女性が膝と膝を合わせて立つなど、足を内側に入れる動きの時に緊張します。
内転筋だけが悪さしているというより足を内に捻じる癖がつくことにより足の外側、裏側、お尻、腰が痛くなります。
あぐらをして、どちらかの膝が倒れない場合は、そちら側の足は内捻じりの癖がついています。
膝と膝を合わせながら座ったり、立ち上がったり、体を捻じり続ける動きは避けて下さい。
6:腰痛の原因5 ハムストリングス(もも裏の筋肉)
<ハムストリングスが原因の腰痛の症状>
・前屈するともも裏、腰が痛い
・立ち上がる時に腰が伸びない
他の筋肉が影響している場合もありますが、ハムストリングスが影響している場合があります。
膝の曲げ伸ばしや椅子から立ち上がる時に使われます。
中腰での前傾、膝を曲げ続ける、足を内に捻じり続けるなどで筋肉が固くなり、腰の痛みや坐骨神経を圧迫したりします。
中腰や膝を曲げ続ける時間を短くして下さい。
途中で腰を伸ばしたり、膝を伸ばすことをおすすめします。
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