歩くのも辛い膝の痛み!
1: 膝の痛み

年齢を重ねる程、膝が辛い方が多くなりますね。
まず、正座やしゃがむなど、深く膝を曲げることが辛くなり、次に階段の昇り降り、最後には、歩いても痛くなります。
私も膝を痛めて水が溜まった経験があり、イスに座る、立ち上がる、車の乗り降り、ズボンを履くなどが辛かったことを思い出します。
病院でよく言われるのは、
「半月板(膝の関節のクッション)がすり減っていますね。」
「変形性膝関節症ですね。」
そして、対策は
「加齢だから仕方がないですね。」
「体重を減らして下さい。」
です。
せっかくお医者さんに来たのに、どうすれば良いの・・・と悩むのは当然だと思います。
膝に水が溜まっていれば、注射で水を抜いてくれますが、あとは、ヒアルロン酸の注射、痛み止めの薬、シップ、電気だと思います。
最後は、手術や人工関節です。
勿論、楽になった方はそれで良いのですが、楽にならない方もいます。
楽にならない方も諦めないで下さい。
原因は別にあります。
2: 膝が痛くなる原因

膝の内側以外の膝の痛みは、私の経験や来られる方の膝の状態を見ると、主に膝裏を固める日常生活が痛みの大元にあるように思われます。
膝裏を固めるのは、「膝を90度より曲げた状態で、力を入れていている姿勢」です。
例えば、イスに座っている時に膝を90度より曲げて、上半身を前傾させている姿勢です。
上記の姿勢で膝裏の筋肉が縮んで固まる為、膝を伸ばしにくくなるのは勿論、膝を深く曲げづらくなります。
その状態が続くと、膝まわり(お皿まわり)も固まり、膝全体や膝のお皿の下、お皿まわりが痛くなったりします。
<膝裏を固める日常生活の姿勢>
・床に座っている状態で上半身を前傾させる姿勢
(正座、あぐら、横座り、ぺたんこ座り)
・イスで膝を90度より曲げて、上半身を前傾させる姿勢
・しゃがんだ状態で上半身を前傾させる姿勢
・中腰で膝が曲がった状態で踏ん張る
・片足を前に出し、膝を曲げて踏ん張る(例えば、下の物を拾う姿勢)
・横向きで寝ている時に膝を90度より曲げている状態(寒い時)
・運転中に左足でふんばる姿勢
上記の姿勢がないか日常生活を見直してみて下さい。
<対策>
・基本的に膝を90度より曲げないようにして下さい。
・上半身を前傾させる時は、お尻を後ろに滑らせるようにしながら、上半身を前傾させると良いです。
・中腰や物を拾う姿勢の時は、その姿勢からお尻を後ろに少し突き出すと良いです。
膝裏の筋肉が固まる癖がつくと、上半身を前傾させなくても、膝を90度近くまで曲げるだけで筋肉が硬くなりますので(個人の状態によります)、なるべく膝を90度より伸ばして下さい。
3: 膝の内側が痛くなる原因

膝の内側が痛くなる原因は、「膝を内に入れる姿勢」、「体を捻じる姿勢」です。
どちらも膝の内側の筋肉が伸ばされて緊張します。
すると、膝に力を入れると膝の内側が痛くなります。
<膝の内側を緊張させる日常生活の姿勢>
・横座り、ぺたんこ座り
・イスに膝と膝を合わせて座る
・膝と膝を合わせてイスから立ち上がる、イスに座る
・座りながら体を捻じる
・ゴルフなどスポーツで体を捻じる
・内股 など
<イスから立ち上がる、イスに座る>
座り方は、やめてもらうしかありませんが、無意識にやってしまうのが、イスからの立ち上がり、イスに座る時です。
女性の方は特に、膝と膝を合わせる方が多いです。
その方が立ち上がりやすいのかもしれませんが、膝の内側に負担を掛けています。
ですから、つま先を外に向けて、そのつま先の方向に膝を向けながら立ち上がったり、座ると良いです。
<体を捻じる>
体を捻じる動作で膝が痛い方は2パターンあります。
軸になっている側の膝が痛い方と、逆側の膝が痛い方です。
軸足側は、体を捻じる前に、捻じる方向につま先を向けると、膝の負担が減ります。
逆側の足は、体を捻じった時に力を抜いて、体を捻じった方向につま先を向けると良いです。
<その他>
横座り、ぺたんこ座りを小さい頃からしていると、膝から下が捻じれています。
お皿が正面を向いていても、つま先は外を向いています。
膝下が捻じれている方は、つま先を正面にして歩くと、膝は内を向いている状態になっています。
ですから、座って足を伸ばした状態で自分でお皿を鷲掴みして、お皿の向きが正面に向いた時のつま先の角度を覚えておくと良いです。
そして、立つ時、歩く時は、いつもよりつま先を外に向けると良いです。
いきなりつま先を大きく外に向けると他に影響がある為、徐々に外に向けて下さい。
4: 膝が痛くなるその他の原因

膝から足首までは2つの骨があります。
一つはすねの骨である脛骨(けいこつ)。もう一つは外側に付いている腓骨(ひこつ)です。
この腓骨がずれることで、膝まわりの筋肉に影響し、痛みを出している場合があります。
腓骨がずれるのは、足首の捻挫や小指側体重、ふくらはぎの緊張です。
足首の捻挫は突発的なことですので置いておいて、他の2つについて説明します。
<小指側体重>
内股であったり、片足体重などで小指側体重になります。
すると体重をすねの骨で支えていない為、腓骨まわりの筋肉が膨張し、腓骨を少しづつずらします。
小指側体重がひどいと年を重ねる度にO脚になる方もいますので、要注意です。
<ふくらはぎの緊張>
ふくらはぎが緊張すると、ふくらはぎが膨張し、それに伴い、腓骨が外に移動します。
ふくらはぎの緊張が解けると、ふくらはぎが膨張していない為、腓骨が元の位置に戻ります。
例えば立ち姿勢でふくらはぎが緊張する為、腓骨が外にずれますが、座るとふくらはぎが弛緩し、腓骨の位置は元の状態に戻ります。
ただ、ふくらはぎの緊張が立っていない状態でも続くようになると、腓骨は元の位置に戻らず、ずれた状態となります。
膝裏を固める日常生活でもふくらはぎを緊張させている為、膝裏が固まりつつ、腓骨もずれている状態です。
レントゲンやMRIでは分かりませんし、病院では対応していませんので、手術を考える前にやれることをやっていきましょう。
5: 体操
自分で出来る体操を2つご紹介します。
<膝裏をゆるめる体操>
座面の縁(ふち)が固い食卓のイスが良いを使用します。
イスに横向きに座ります。
(背もたれが右か左にくるように座ります。)
少しづつお尻を後ろにずらしていくと、膝裏に座面の縁が当たり、膝から下が少し持ち上がります。
その状態で、膝を軽く曲げたり、力を抜いたりして、足をぶらんぶらんさせます。(10~20回)
お尻の位置をずらして、膝裏が当たる部分を変えます。
同じように足をぶらんぶらんさせます。
何ヵ所か行い、膝裏が一番痛い、一番固い周辺を念入りにやって下さい。
<膝の内側をゆるめる体操>
イスに座った状態で、膝の内側の痛い部位を指で押さえます。
押さえた状態で膝の曲げ伸ばしを3~5回行います。
膝の内側の筋肉は、内ももの筋肉が繋がっていますので、押さえる位置をどんどん内ももにずらしながら、膝の曲げ伸ばしを行います。
内ももは表面ではなく、奥に固い筋肉がありますので、少し深めに押すと痛みを感じるところがあります。
若干痛みを感じる状態で行うと良いです。
膝の水が溜まりすぎて、少しも動かせない方は、氷水で冷やして、水の量を減らしてからやると良いです。
(氷水は別のコラム(なぜ膝に水が溜まるの?)で説明していますので、そちらで確認して下さい。)
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