第九回:痛い場所と原因の場所は違う?
1: 五十肩を例にすると
バンザイをしようとして肩に痛みが走る場合、
よく五十肩と言われます。
では肩の痛い部分に電気を当てて、
それで五十肩は改善するのでしょうか?
しないですよね。
それは痛みの原因が
別の場所にあるからです。
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2: バンザイする時の筋肉の使われ方
では実際に、バンザイをして
体がどう使われるのか
自分の体を観察してみて下さい。
試すと分かりますが、
大雑把に言うと
体の前側の筋肉は伸びて、
後ろ側の筋肉が縮みますよね。
では更に、
猫背のままバンザイした時と
背筋を伸ばしてバンザイした時を
比べて下さい。
猫背の方が手が上がらないですよね。
これは体の前側の筋肉が伸びず、
後ろ側の筋肉が縮まない状態を
作っているからです。
猫背でバンザイしようと更に頑張ると肩に痛みが走りますよね。
これは、肩の筋肉が他の筋肉が動かない分も頑張ろうと
無理をしている為に起きているのです。
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3: 五十肩の発生メカニズムの一例
まずは
色々な筋肉が伸び縮みすることで
はじめてバンザイ出来る
と覚えておいて下さい。
先程の猫背の姿勢は
バンザイしづらいですよね。
ということは、
日頃から猫背の姿勢を続けていると
バンザイをする筋肉の柔軟性がなくなっていきます。
また別の筋肉がいつも以上に働きます。
ある一部の筋肉の柔軟性が無くなってくると、
別の筋肉がいつも以上に働いてバンザイしようとします。
すると、働き過ぎた筋肉が疲労を起こす為、
この繰り返しで、
色々な筋肉の柔軟性がなくなり、
最後に手が上がらなくなって行きます。
ですから五十肩で痛みを感じる原因は肩の筋肉だけでなく、
バンザイする為に働く筋肉のほとんどだと考えても良いくらいです。
皆さん覚えておいて下さい。
痛みの場所=痛みの原因 ではありません。
(腰痛、膝痛など全ての痛みに共通して言えます。)
そして、
痛みは突然ですが、
痛みの原因は日常生活の中で常に作られています。
予防する為にも
日常生活で猫背の姿勢をなるべく避け、
ウォーキングで全身を動かし、
お風呂と睡眠で十分に疲労を取りましょう!
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