足を着くと股関節が痛い・・・
1: 股関節の痛み
股関節まわりが痛いと、
「将来、歩けなくなるかも~。」
「もしかして、車いす・・・。」
「人工関節の手術が必用?」
と心配になりますよね。
股関節痛は腰痛とは違い、
背中側のみの症状ではありません。
前面の痛み(そけい部付近、太ももの前側)
背面の痛み(お尻、ももの裏側)
側面の痛み(お尻やももの外側)
体の中の痛み(そけい部の奥)
など様々です。
ピンポイントで痛い方もいれば、
範囲が広かったり、
複数の部位に痛みを感じる方もいます。
股関節の初期症状は、
・股関節のつまり感
・膝を抱えづらい
・あぐらの姿勢で膝が外に倒せない
・車の乗り降りで足が外に開けない
など、
股関節の可動域が狭くなります。
股関節周辺の筋肉の弾力性がなくなっている証拠です。
筋肉の弾力性が無くなっていくと、
最終的には、痛みとなり、
日常生活もままならなくなります。
強い痛みは突然来ることが多いですので、
気を付けて下さいね。
2: 股関節周辺の筋肉
股関節痛は、お医者さんに行くと、
関節の部分の軟骨がすり減って痛いとか、
股関節のかぶりが浅いのが原因という
説明をされることが多いです。
ただ、痛みの大元は筋肉です。
股関節に関わる筋肉の弾力性が
なくなることで痛みを出している
場合が多いです。
股関節に関わる筋肉は、大きく分けて3つです。
①お尻の筋肉
<大殿筋、中殿筋、小殿筋など>
・骨盤の後ろ側と太ももの骨に繋がっています。
②足の筋肉
<太ももの筋肉>
・骨盤の前側と太ももの骨の前側に繋がっています。
<太ももの内側の筋肉>
・骨盤の前側と太ももの骨の内側に繋がっています。
③お腹の奥の筋肉
<大腰筋>
・背骨と太ももの骨の内側に繋がっています。
<腸骨筋>
・骨盤の内側と太ももの骨の内側に繋がっています。
3つ共、足の骨に繋がっており、
足を上げたり、外に倒したり、内に倒したり
する時に必要な筋肉です。
筋肉を固める姿勢や動作をし続けることで
最終的に股関節に痛みを出しています。
3: 股関節に負担を掛ける姿勢
股関節周辺の筋肉に
負担を掛ける姿勢は、
主に4つです。
①足を内に捻じる、足を内に入れる姿勢
<足を内に捻じっている状態>
膝のお皿が内を向いているかどうかで確認できます。
立った状態、座って足を伸ばした状態で
お皿を鷲掴みすると分かりやすいです。
(内股の状態です。)
<足を内に入れている状態>
足首より膝が内に入っている状態です。
特に女性に多いです。
イスや床に座っている時に確認してみて下さい。
②上半身を捻じる
太ももの向きより、外側に
上半身を向けている状態です。
③片側体重
片お尻体重や片足体重です。
特に片お尻体重が要注意です。
④そけい部を縮める姿勢
そけい部は、足の付け根です。
そけい部が90度より曲がっている状態が、
そけい部を縮めている状態です。
下記ページも参照してみて下さい。
股関節が硬くなる原因
日常生活で原因探しをする時は、
座っている場面、しゃがんでいる場面を
思い出して下さい。
<座っている場面>
・テレビを見る姿勢
・新聞を見る姿勢
・仕事姿勢
・お風呂で体を洗う姿勢
・スマホ操作
・運転姿勢
<しゃがんでいる場面>
・草むしり
・お風呂の床拭き
・廊下の床拭き
・冷蔵庫の一番下のものを取る時
その時に上記の4つの状態になっていないか
確認してみて下さい。
また、日常生活で痛みが強くなった時に
その時の動作やその前の姿勢も
痛みの原因になっています。
座っている時に上半身を前傾させ、
この姿勢が楽~とそけい部を
縮めている方がいますが、
立ち上がる時に激痛が走ったりします。
そうすると、
上半身を前傾させている姿勢が
(そけい部を縮めている状態)
痛みの原因の1つだと分かります。
日常生活の原因に気付き、
避けることがとっても大事です。
4: 股関節の予防
今回はペットボトルを使用した
体操をお伝えします。
縮んで固まっている部位は、
・そけい部の上側
・そけい部の下側
・足の付け根の内側
となります。
その部位をペットボトルで
圧迫しながら、筋肉を伸び縮みさせます。
◆体操① そけい部の上側
イスに座った状態で
そけい部の上側を
床と水平方向に
ペットボトルで押します。
押した状態をキープしながら、
後ろに倒れる方向に背中を丸くし、
そこからまっすぐに戻るを繰り返します。
(5回、2ヵ所)
◆体操② そけい部の下側
イスに座った状態で
そけい部の下側を
床と垂直方向に
ペットボトルで押します。
押した状態をキープしながら、
後ろに倒れる方向に背中を丸くし、
そこからまっすぐに戻るを繰り返します。
(5回、2ヵ所)
◆体操③ 足の付け根の内側
イスに座った状態で
太ももの内側を
床と垂直方向に
ペットボトルで押します。
深く押した後に、
ペットボトルの方向を
足の骨側に向けます。
その状態をキープしながら、
膝の曲げ伸ばしを繰り返します。
(5回、2ヵ所)
回数は痛みが強くならなければ
増やしていっても大丈夫です。
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