第84回:足を着くと股関節が痛い・・・
1: 股関節の痛み
股関節が痛いと、
「将来、歩けなくなるかも~。」
「もしかして、車いす・・・。」
「人工関節の手術が必用?」
と心配になりますよね。
まず、股関節の初期症状は、
足の可動域が狭くなっていきます。
・足を抱えづらい
・あぐらの姿勢で膝が外に倒せない
・イスに座っている時、足を外に開けない
更に筋肉の弾力性が無くなっていくと、
最終的には、下記の姿勢、動作で痛みとなります。
・歩く
・立ち上がる
・階段
・靴下を履く
・足を上げる
・しゃがむ
・下のものをとる
・寝る姿勢
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2: 原因の筋肉
股関節痛と聞くと、
関節の部分、つまり骨が痛みの原因のように
考える方もいますが、大体は筋肉が原因です。
(勿論、骨と骨が接触している方もいますが、
その場合は、左右で足の長さが違い、
可動域が極端に狭いです。)
股関節に関わる筋肉は、大きく分けて3つです。
・お尻の筋肉
・足の筋肉
・お腹の奥の筋肉(大腰筋、腸骨筋)
3つ共、足の骨に繋がっており、
足を上げたり、外に倒したり、中に倒したり
する時に必要な筋肉です。
この中で股関節の痛みを作っているのが、
ほとんどの場合は、「大腰筋、腸骨筋」です。
この筋肉を固める姿勢や動作をし続けることで
最終的に股関節に痛みを出しています。
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3: 股関節を痛める姿勢
大腰筋、腸骨筋に負担を掛けている
姿勢は主に3つです。
①足を内に捻じる姿勢
<床>
・横座り
・ぺたんこ座り
・正座で足を崩す
<イス>
・膝と膝を合わせて座る
・膝と膝を合わせて立ち上がる
・体を捻じる
<その他>
・横向きで寝る
・内股で歩く、立つ
②そけい部を縮める姿勢
<床>
・猫背で座る
・体育座り
・片膝を立てる
・しゃがむ
・新聞を読む
<イス>
・足組み
・猫背で座る(床、イス)
・テーブルに肘を付ける
・極端な前かがみで座る
・腰を反らし過ぎて座る
・足を引いて座る
③片側体重
・立ち姿勢(話をしている時、仕事、台所など)
・座り姿勢(話をしている時、仕事など)
・掃除機
・高い所に手を伸ばす
まずは、自分の日常生活の中で
上記の姿勢に気付いて下さい。
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4: 腰の予防
◆負担を減らす方法
股関節が痛い方は女性に多いのですが、
当院で説明しているのは、
「男性らしく」というのを
キーワードにしています。
<立ち姿勢 → イスに座る>
・足と足を開きながらイスに腰掛ける
<イスから立ち上がる>
・足と足を開きながらイスから立ち上がる
<イスの座り姿勢>
・足首より膝を外に開いた状態
<立ち姿勢、歩き方、階段の登り方>
・いつもより少しつま先を外に向ける
<運転>
・かかとを付けて、アクセル、ブレーキを踏む
・足首より膝を外に開いた状態で運転(両足)
<体を捻じる>
・つま先を向きたい方向に向けてから、
体を向ける
●体操
<イス>
・膝を外に小さく揺らす(20回)
<布団>
・仰向けでつま先を外に小さく揺らす(20回)
・うつ伏せで、片足の膝を曲げながら外に出し、
膝を外に動かして戻すを繰り返す(10回)
姿勢も体操も痛みが強く出ない範囲で行って下さいね。
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