お風呂で気を付ける事
1: 入浴の温度と時間
お風呂に入ると気持ち的には
リラックスするかもしれませんが、
体的にはリラックス出来ていない
場合があります。
リラックスが出来るか出来ないかの差は
『湯船の温度』で決まります。
湯船の温度が
42~44℃で、体の緊張が強くなり、
38~41℃で、体はリラックス
できます。
これは自律神経という自分の意志では
どうすることも出来ない神経が関係していますので、
熱いお風呂が好きだから、私は熱くてもリラックス出来る!
と言う事にはなりません。
熱いお風呂で体を温めるのが好き~という方は、
疲れが取れていない事が多いので注意して下さい。
また、湯舟に入る時間が長すぎても
体を疲れさせます。
当院では、41℃以下 10~15分をお薦めしています。
<熱いお風呂の危険性>
湯船に入ると末梢の血管が収縮し、
血圧が上がります。
血圧が急激に上がることで、
脳卒中や心筋梗塞が起こることもあります。
(特に冬場は起きやすいです。)
血圧は上がった後、今度は下がり始めます。
血圧が下がり過ぎると、
脳に血液が行きにくくなり、
失神する可能性が高くなります。
失神による溺死する
こともあります。
2: 湯船での姿勢
私が小さい頃は、
深さのある浴槽が主流でした。
あぐらで座り、少し寄りかかると
肩まで浸かることができました。
現在は、浅い浴槽が主流です。
肩まで浸かろうとすると、
寝そべるようにしないといけません。
この姿勢が腰にも首にも
負担を掛けます。
私もこの姿勢が原因で、
朝、腰が重くなったことがあります(笑)
当院で薦めている入り方は、
半身浴のつもりで、あぐらor正座で
入浴することをお勧めします。
(上半身を寝かさない姿勢)
上半身が寒い時は、
手でバシャバシャ、湯船のお湯を
上半身にかけるか、シャワーを掛けます。
(短時間であれば寝そべっても
大丈夫です。)
お風呂後や朝起きた時に
首、腰が重い、または痛い方は
原因の一つですので覚えておいて下さい。
3: 頭や体を洗う姿勢
皆さんはどのような姿勢で体を洗っていますか?
・マットの上であぐら
・マットの上で横座り
・小さいイスに座っている
・少し高めのイスに座っている
・立っている
頭と体を洗っている時間は
そこまで長くはないと思いますが、
やはり負担の少ない姿勢で行った方が良いですね。
さて、どのような姿勢が良いのでしょうか?
4: 避けて欲しい姿勢
●マットの上でのあぐら
猫背になりやすく、腰に負担を掛けます。
●マットの上での横座り
体が左右どちらかに傾く為、
腰、股関節に負担を掛けます。
●小さいイスでのぺたんこ座り
両足を内に捻じる為、両股関節、
お尻、腰に負担を掛けます。
●小さいイスで膝と膝を合わせて座る
両足を内に捻じる為、両股関節、
お尻、腰に負担を掛けます。
●小さいイスや高いイスでかかとを浮かして座る
かかとを浮かしていると、ふくらはぎ、
太もも、お腹に緊張が入ります。
特にお腹の緊張が腰に負担を掛けます。
5: 負担の少ない姿勢
●小さいイスの場合
あぐらのように足を広げて座る。
●高いイスの場合
膝と膝を少し広げて、膝を90度より少し伸ばして座る。
又は、あぐらのように足を広げて座る。
<座り姿勢のポイント>
猫背になり続けると腰に負担が掛かる為、
息を吸って、少し背筋を伸ばす姿勢を作ると良いです。
●立ち姿勢
極端な猫背になりにくく、イスによるお尻の圧迫もない為、
腰の負担は一番少ないです。
<立ち姿勢のポイント>
腰を反らしていると、腰に負担を掛けますので、
お尻を少し出して立つのがお勧めです。
6: 頭を洗う姿勢
体を洗う中で一番同じ姿勢を取るのは、
頭を洗う時です。
髪の短い男性は短時間ですが、
髪の長い女性は洗う時もすすぐ時も
頭を下げて、猫背気味の時間が
長いのではないでしょうか?
座り姿勢で体を洗う方も
頭の時だけは立つことをお勧めします。
その方がお腹を縮めず、腰の負担も減ります。
自分がどういう姿勢で体を洗っているのか
見直してみて下さいね。
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