第63回:スリッパの影響
1: 家の中
皆さん、家の中では素足で過ごしていますか?
スリッパを履いていますか?
私は素足ですが、人によっては、
・足が冷える
・足裏を汚したくない
・床が硬い
などの理由でスリッパを履いている方も
多いですよね。
しかし、
当院ではスリッパを出来るだけ
履かないように指導しています。
それは、なぜでしょうか?
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2: 歩き方
スリッパを履いてほしくない一番の理由は、
『スリッパを履くと自然な歩き方が出来ないから』です。
スリッパは、かかとの部分が無い為、
どうしても歩くと脱げやすくなります。
それを脱げないようにする為に
私達は足の使い方を変えています。
●足が床に着く付く時
通常: かかとから着きます。
スリッパ: 足裏全体から着きます。
●逆の足が前に出ている時
通常: かかとが浮きます。
スリッパ: かかとが余り上がらないようにし、
つま先を上げてスリッパを引っ掛けています。
歩き方が変わることで、余計な所に力が入ります。
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3: 緊張している部位
普段、私達が素足や靴を履いて歩いている時は、
着地の時に足首は曲がり、足が離れる時に足首は伸びます。
着地: 足首が曲がり、ふくらはぎは伸びる。
(ふくらはぎは緊張状態。)
足を上げる: 重力により足先が落ち、足首が伸び、ふくらはぎが縮む。
(ふくらはぎの力が抜けている状態。)
これがスリッパを履くことで、
常に足首は曲がったままとなります。
着地: 足首が曲がり、ふくらはぎは伸びる。
(ふくらはぎは緊張状態。)
足を上げる: つま先を上げている為、足首が曲がったままでふくらはぎは伸びる。
(足の甲、すね、ふくらはぎが緊張状態。)
ふくらはぎは、緊張と脱力を繰り返すことで、
血液を心臓に送り返すポンプ作用があるのですが、
この作用が働きません。
すると、足のむくみ、冷え、ふくらはぎの痛み、
膝痛、股関節通、腰痛などに影響します。
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4: 改善方法
当院では、基本的に素足か
ルームシューズをお勧めしています。
●素足がお勧めの方
・冷えが気にならない方
●靴下がお勧めの方
・冷えが気になる方
・床が滑らない方、滑らない自信のある方
●ルームシューズがお勧めの方
・冷えが気になる方
・床が滑る方
ルームシューズを履くことで、
自然な歩き方が出来ます。
更に滑り止めも付いていますから、
床での転倒もしにくくなります。
是非、検討してみて下さい。
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