第147回:足の指の骨折後、歩きにくい
1: 足の指の骨折
歩いていて机や椅子に足の指を
引っかけたことがありませんか?
ぶつかる勢いと当たる角度(力が逃げない角度)によっては、
若い人でも骨折することはあります。
すると、整形外科さんでは
動かないようにギブスやテーピングで何週間か固定し、
骨がくっつくのを待ちます。
固定することで骨がきちんとした位置でつく為、
必要な処置のですが、
この固定し続け、動かないようにすることで
いつもと歩き方が変わります。
骨がくっついたので、
普通に動いても大丈夫ですよと
言われても、
骨折前と同じように歩けなくなったりします。
その理由を説明します。
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2: 骨折前と同じように歩けない
理由①
骨折した個所をかばった動きを覚えてしまい、
もうかばう必要がないにも関わらず、
今までと同じような動きをしてしまう。
かばい続けた動きを何週間もしていると
その動かし方を脳が覚えてしまいます。
すると、今までどのように歩いていたか
分からなくなります。
例えば、小指側を骨折すると
親指側で足を着く癖がつきます。
今まで意識せずに足を着いていた為、
どのように着くと良いのか分からなくなります。
理由②
動かさなかった箇所は、
やはり筋肉の弾力性が失われ、
硬くなります。
はばったい感じの人もいます。
すると、可動域が減ります。
足の指を握る動きや指を反らす動きが
どうしてもし辛くなります。
可動域が減ると、
今までと同じように動かすことは
出来なくなります。
理由③
心理的に骨折した箇所に
負荷を掛けたくなくなります。
大丈夫と安心して負荷を掛けるのは、
人によって違います。
お医者さんに「もう大丈夫」と言われて、
普通に負荷を掛けられる方もいれば、
どうしても慎重になる方もいます。
心理的な原因を他人が
取り除くことは難しいです。
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3: 可動域を戻す体操
固まっている場所は、
指自身というより、
もう少し付け根部分の
骨と骨の間の筋肉です。
中足骨と中足骨の間になりますので
右の絵を参考にして下さい。
薬指の中足骨と小指の中足骨の間を
足の甲側と裏側から手の指で挟みます。
(薬指が骨折した場合)
まずは小指側の中足骨側を指で圧を加え、
もう片方の手で、小指を曲げたり反らしたりします。
(5~10回)
そして、押さえる部位を小指側から
少しづつ奥に移動します。
固い箇所があれば、そこを重点的に行って下さい。
次に、中指の中足骨と薬指の中足骨の間を
足の甲側と裏側から手の指で挟みます。
特に薬指の中足骨の際を狙って下さい。
やることは同じになります。
すると可動域が広がったり、
歩いた時に歩きやすかったりします。
是非、試してみて下さいね。
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