第30回:脊柱管狭窄症とは
1: 脊柱管狭窄症とは
腰痛の原因の一つに
脊柱管狭窄症(せきちゅうかんきょうさくしょう)
と言われるものがあります。
脊柱管狭窄症を簡単に説明しますと、
背骨の中を神経が通っているのですが、
その通り道が老化によって狭まる事で、
腰痛やしびれが出る症状です。
50代から増え始め、
高齢になるほど多くなり、
70才以上の2人に1人が脊柱管狭窄症
になる
可能性あると言われています。
男性より女性の方が2倍多いと言われてます。
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2: 症状
50代以上で下記の症状がある場合は、
脊柱管狭窄症が怪しいです。
検査しに行きましょう!
① 腰痛
② 坐骨神経痛
足のしびれ、まひ
③ 関係性跛行
歩き続けると足腰の痛みやしびれで
歩けなくなるものの、前かがみに
なったりしゃがんだりして休むと
再び歩けるようになる症状
④ 足の脱力感
⑤ 会陰部のほてり
⑥ 排尿、排便障害
残尿感があり、尿失禁を起こす。
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3: 原因
<原因①>
腰に負担が掛かる
⇒ 椎間板がつぶれる
⇒ 椎間板が神経の通り道を狭める
<原因②>
腰に負担が掛かる
⇒ 椎間板がつぶれる
⇒ 骨どうしがすれあう
⇒ とげのようなものが形成し、
神経の通り道を狭める
<原因③>
背骨を支える靭帯が衰える
⇒ 靭帯の組織が硬くなったり、分厚くなったりする
⇒ 靭帯が神経の通り道を狭める
どの原因も大元は、腰の負担です。
腰の負担を減らすことが、予防になります。
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4: 病院や整形外科さんでの主な対応
① 薬物療法
・ 血管拡張薬
・ 鎮痛剤(痛み止め)
・ ビタミンB12(神経の修復を即す)
② コルセット
③ 温熱療法
・ ホットパック
・ 温湿布
④ 通電療法
⑤ 牽引療法
⑥ 神経ブロック
・ 麻酔薬やステロイド薬を注射
⑦ 手術
・ 圧迫している骨や黄色靭帯を
部分的に切除
①~⑥の対応で症状がおさまらず、
日常生活がままならない場合は、
手術を勧められます。
但し、手術後は、腰に負担の掛かる姿勢を改めないと
再発する可能性はあります。
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5: 当院での考え方
当院では、
「脊柱管狭窄症」も
「腰痛」も
「椎間板ヘルニア」も
大元の原因は同じだと考えています。
・腰に負担を掛けている姿勢や動作
・体のゆがみ
この2つが大元の原因です。
腰に負担を掛け続け、
痛みだけであれば、腰痛。
椎間板の中身が飛び出せば、椎間板ヘルニア。
神経の通り道が狭まれば、脊柱管狭窄症。
という事で、実は腰痛を予防していれば、
椎間板ヘルニアも脊柱管狭窄症も
予防できてしまいます。
50代以上の方は、腰が痛くなる前に
定期的にゆがみを整えて
腰痛を予防することをお勧めします。
もし脊柱管狭窄症になったとしても、
体のゆがみを整え、姿勢や日常生活を改善し、
腰の負担を減らすことで、症状は楽になる方はいます。
ですから、手術を考える前に
まずは腰の負担を減らしましょう!
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