第135回:腰の痛みとももがパンパンでお困りのAさん
1: 症状
腰の手術を申し込んでいたが、
知り合いの方が手術をして一度は良くなったが、
また悪くなったと聞いたので、
自分の手術をギリギリでキャンセル。
たまたま、グランドゴルフで知り合った方に
紹介して貰い、Aさんが来院されました。
症状は、腰が痛く、両足がとにかくパンパンで重たい。
歩くとよろけてしまう。
歩き姿は、上半身は少し前傾気味で、
少しに右に傾いていました。
日常生活の原因を探っていくと
2つの大きな原因がありました。
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2: イスの座り方
原因の1つ目は、イスでの座り姿勢です。
家でPCをしてから立ち上がる時に腰が痛いとのこと。
座っている時に踏ん張っていることが
想像できた為、PCの姿勢を確認すると、
案の定、足を引いて、前傾姿勢をしていました。
イスで足を引いて座ると、
ふくらはぎやももがパンパンになります。
上半身が前傾すると尚更です。
そして、足を踏ん張って、上半身が前傾すると、
鼠径部付近が緊張します。
この辺りが固まると、立つ時に腰が伸び辛かったり、
腰が痛くなったりします。
慢性的に固まると、慢性的な腰痛となります。
<アドバイス>
足首よりも膝を外に開くようにした
あぐらっぽい姿勢が良いです。
ふくらはぎやもも、鼠径部の力が抜けます。
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3: 杖
歩くのがしんどい為、普段は
右手で杖を着いているとのこと。
上半身が右に傾いている原因と
よろける原因は恐らく、杖です。
歩きにくい方は、バランスが崩れている為、
杖を着くことでバランスを取ります。
ただ、杖を着くことによる
沢山のデメリットがあります。
①杖に体重を乗せる為、腕や肩が凝ります。
②上半身が右にどんどん傾いていき、
まっすぐな姿勢がとれません。
すると、杖を着かないで歩こうとすると、
バランスを崩し、よろけてしまいます。
③右に傾いている為、
自然に右足の方に体重がかかり、
右側の足に負担を掛けます。
④前傾姿勢になる為、
足を動かし辛くなります。
ももが余計に緊張します。
<アドバイス>
杖を長くして、体重を掛けないように歩いて下さい。
杖を軽く着くだけでもバランスはとれます。
実は、杖は1本より2本使った方が左右に傾かないです。
ただ、体重を乗せると逆効果なので、こちらも
軽く着くことを意識して下さい。
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4: 施術
体を触診すると、太ももからふくらはぎはパンパン。
そして、腰も鼠径部も硬くなっています。
この場合、狙うポイントは
鼠径部の硬さと骨盤周り。
特に鼠径部が硬いと
腰が伸びず、太ももや腰に
緊張が入ります。
よって、鼠径部周辺の緊張にアプローチ後、
骨盤周辺に、骨盤の中の筋肉にアプローチします。
すると、立った時に「軽い」との反応。
歩くとよろけはするけど、大分、軽いとよろこんでいました。
3回目の来院の時には、
太ももの張りが大分良くなりました。
よろけるのは、足裏の重心が崩れている場合がありますが、
Aさんの場合は杖を使っていた影響で
まっすぐのバランスがおかしくなって証拠です。
歩き方を伝え、バランスのとり方をアドバイス。
最近、来た時には杖を使わなくなったそうですが、
グランドゴルフの時にクラブを無意識に杖代わりに
しているようです・・・。
勿論、そこにもアドバイスしました。
「このままいくと、手術しなくてもいいかね?」と笑顔のAさん。
手術はしないに限りますので、
日常生活の原因から変えていきましょうね。
<アドバイス>
腰が固まっている方は、まずは腰回しがお勧めです。
徐々に大きく回していくと、腰の動きがなめらかになり、
腰が軽く感じますよ。
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