第119回:ご飯を食べる姿勢
1: ご飯を食べる
日本と西洋では、ご飯の食べる姿勢が
違いますね。
日本では、ご飯やみそ汁の器を自分に近づけて食べる形です。
自分の姿勢を保ちながら食べられます。
西洋では、器に自分の顔を近づけて食べる形が
見受けられます。
勿論、姿勢は崩れます。
姿勢の観点から言うと
日本の食事の習慣は、体に負担を掛けない
ものとなっています。
素晴らしいですね。
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2: 座り方
とは言え、座り方によって
姿勢は崩れます。
代表的なのは、横座りです。
上半身は猫背になりやすく、
足を外に倒している方向に
上半身は傾きやすいです。
ペタンコ座りは、
猫背になりやすいです。
あぐらも股関節が固いと猫背になりやすいです。
当院では、お尻の下にクッションを置くことで
姿勢が楽な方は、クッションを使った
あぐらをお勧めしています。
正座は、中心線をまっすぐにするには
最適です。
ただ、足が疲れて、お尻を少し左右にずらすと
中心線が崩れますので要注意です。
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3: 姿勢を崩す要因
ご飯に顔も体も正面を向いていれば
良いですが、私たちはついつい
食事以外に目を向けます。
TV
TVも正面にあればよいですが、
右側にあるTVを見ながら食事を
していれば、顔や腰を
捻じり続けます。
会話
会話するときも正面にいる方との
食事は良いですが、
話をする方が左右にいると
やはり体は捻じれます。
スマホ
今はYOUTUBEを見ながらという方も
多いと思います。
特に一人暮らしの方などは。
スマホは正面に置けないので、
顔を左右に向けつつ、下方向を
見る姿勢となります。
ですから、食事をする時は
食事を集中するのが一番ですね。
気になった時だけTVを見るという方も
いらっしゃいますが、
一度、体を捻じると、正面に戻ったつもりでも
体は少し捻じれたままという場合が
あります。
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4: 落とし穴
姿勢をまっすぐにした方が良いと考え、
腰や背骨を反らしている方がいらっしゃいます。
見た目は良いのですが、体の負担を考えると
腰や背骨を反らすのも避けた方が良いです。
腰や背骨を反らしていると、
腰周り、背骨周りに力が入るのと、
顔を下に向けた時に、首の付け根(肩に近い箇所)が
緊張します。
ですから、
背筋をまっすぐという
意識も体を痛めます。
<お勧め>
お尻の下にクッションを入れたあぐら、
又は正座をすることで、負担を減らす姿勢の
土台ができます。
(股関節が固すぎる方は、正座、又はイス、
膝が痛い方は、イスに座って下さい。)
上半身は猫背から息を吸って、
伸びあがってきて、まっすぐだと思う手前で止めます。
そして、胸から少し前傾します。
おかずを取る時など顔を下向けるときに、あごを引く方がいますが、
首に負担が掛かる為、鼻から下を向くようにすると
良いです。
(下を向くと猫背になりますが、それで良いです。)
何気ない食事ですが、中心線を安定させた姿勢で食べることで
ご飯も一層美味しく食べられると思います。
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