第103回:腰痛の原因(腸骨筋)にアプローチ
1: 腰痛
腰が痛い時に病院に行くと、
下記のことをアドバイスされる方が多いです。
「体重を減らした方が良いよ。」
「腹筋と背筋を鍛えた方が良いよ。」
どちらのアドバイスもあまり納得できませんが、
特に納得できないのは、腹筋と背筋についてです。
腰痛予防で言っているのであれば、
まだよいのですが、
腰が辛くて辛くて、「助けて~」という方にする
アドバイスではないと思っています。
そもそも腰痛を起こしている原因(筋肉)は
別にあります。
今回はその原因の一つである
腸骨筋についてご紹介します。
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2: 腸骨筋(ちょうこつきん)
腸骨筋は骨盤(腸骨)の内側全体から
太ももの骨(大腿骨)の内側まで
付着している筋肉です。
主な役割は股関節の屈曲、外旋です。
股関節の屈曲というのは、
鼠径部を縮める動きです。
通常は、歩く、走る動作での
太ももを上げる時に働きます。
坂や階段を上る時には、
太ももを大きく上げますので、
腸骨筋は強く働きます。
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3: 日常生活で腸骨筋を固める姿勢
●固める姿勢① 「鼠径部を縮める姿勢」
・椅子に座って、上半身を前傾にしている姿勢
・太ももに肘を付いて、人の話を聞く
・太ももに肘を付いて、スマホを操作
・太ももに肘を付いて、本を読む
・椅子に座って頭を洗う
・膝を抱え込む姿勢
・体育座り
・しゃがむ姿勢
・草むしり
・横向きで膝を抱えて寝る
・片膝を立てて座る
・足組み
●固める姿勢② 「腰を反らせる姿勢」
・椅子に座って、腰を反らせる姿勢
(背骨が凹んでいる方は反らしすぎです。)
・立って、腰を反らせている姿勢
(背骨が凹んでいる方は反らしすぎです。)
●固める姿勢③ 「身体を捻じる姿勢」
・座って、身体を捻じる
・テレビを見る
・物をとる
・立って、身体を捻じる
・足の向きより外側のものに手を伸ばす
●固める姿勢④ 「片側体重」
・座っている時に片側体重
・仕事
・テレビ
・パソコン
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4: 腸骨筋へのアプローチ
腸骨筋は縮めて固めることが多い為、
伸ばす又は伸び縮みさせることが効果的です。
●アプローチ①
・仰向けになります。
・膝は曲げずに、右足のかかとを骨盤の方に引き、
左足のかかとを骨盤から離れる方向に動かします。
(約3秒間)
・左右交互に3~5回行います。
●アプローチ②
・仰向けで膝を曲げた状態になります。
・足裏は動かさずに
右膝を骨盤の方に引き、
左膝をつま先の方向に動かします。
(約3秒間)
・左右交互に3~5回行います。
●アプローチ③
・仰向けで足を開きます。
・そこから膝を曲げた状態になります。
・アプローチ②と同じ
●アプローチ④
・椅子に座り、左右の膝を揃えます。
・足裏は動かさずに
右膝を骨盤の方に引き、
左膝をつま先の方向に動かします。
(約3秒間)
・左右交互に3~5回行います。
●アプローチ⑤
・イスに座り、足を開きます。
(足裏の上に膝が来るようにします。)
・アプローチ④と同じです。
仰向けで両膝を左右に倒した時、
行きづらさがあれば、
アプローチ①~③を行ってみて
効果を確認して見て下さい。
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