第17回:首について
1: 首の構造
今回は意外と知らない首について紹介します。
まずは、首の骨の簡単な構造について
説明します。
首の骨は背骨の一部なので、
腰と首の骨で構造に大きな差はありません。
首も腰の骨と同じように骨が積み重なって形成されており、
骨と骨の間にクッションの役目を果たす椎間板もあります。
骨の大きさは異なりますが、形状もほぼ同じです。
特徴と言えば、
首の1番目の骨と2番目の骨の形状が
腰の骨や他の首の骨と異なる所です。
こちらは重要なポイントなので、後で説明します。
そして、首の骨の数は7つあります。
【ちょっとした豆知識】
首の骨の数は、哺乳類は7つ、
は虫類は8つです。
ちなみに、あの首の長いキリンも
哺乳類なので7つです。
ちょっとした豆知識でした~。
この7つの骨を周りの筋肉が動かすことで、
頭を前後左右に倒したり、左右に向けるのです。
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2: 首の1番目の骨と2番目の骨の形状
首の動きでとても重要なのが
・ 首の1番目の骨
・ 2番目の骨の形状
です。
首の1番目の骨は、環椎(かんつい)と呼ばれており、
丸い輪の様になっています。
首の2番目の骨は、軸椎(じくつい)と呼ばれており、
首の1番目の骨がはまるように突起が上に出ています。
この形状により、首を大きく動かせます。
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3: 首の骨の動き
頭を前に倒した時や顔を左右に向ける時、
7つの骨が同じ割合で動いているように思えます
が、実は違います。
割合で行くと下記のようになります。
<頭を前後に倒した時>
・ 頭蓋骨と首の骨の1番の間の動きが、
全体の50%を占めます。
<顔を左右に向ける時>
・ 首の骨の1番と2番の間の動きが
全体の50%を占めます。
首の1番目の骨は頭蓋骨を支え、
首の2番目の骨は更に1番目の骨を支えています。
意外にもこの負担の掛かりそうな箇所が、
首の中で一番、動きが大きいのです。
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4: 首に感謝しながら・・・
首の1番目の骨と2番目の骨の動きが悪いと、
首全体の動きが悪くなり、無理に動かそうと
すると痛みが出ます。
この首の動きを悪くする原因は、
首に付いている筋肉なのですが、
その筋肉が緊張する原因は、ずばり、
『顔を前に出している姿勢』
にあります。
顔を前に出していると、
頭がそれ以上倒れないように
首の筋肉は常に緊張状態になります。
その結果、首の骨を動かす筋肉の動きが悪くなり、
首自体も動きにくくなります。
ですから、「 顔を前に出しているな~」
と気付いたら、
口を空けながら上を向いて下さい。
そして、頭蓋骨と首の境目を手で触りながら
かる~く、頭を左右に10回程、
揺らして下さい。
首の動きが楽になります。
いつも頑張っている首の筋肉に
感謝の気持ちを込めながら行うと、
更なる効果があるかも・・・。
是非、試して下さい。
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